【ネタバレ】まどか☆マギカ 9話 観ました2011/03/05 08:54:07

自分のためにだけに魔法を使うと言っていた少女は
自分のために魔法は使わないと言っていた少女
-他人に絶望を振りまくことしかできなくなった少女-
を一人にはできないと、すべての魔力を使い切り、共に消えました。

さやかは、最後まで自分を取り戻すことがありませんでした。
一般的なアニメであれば、一瞬自分を取り戻したりということもあると
思うのですが、なぜなかったのでしょうか?

私は、虚淵さんなりのやさしさだったのではないかと思います。
さやかは魔法少女になる時と、魔女になった時で、2度亡くなったのです。
亡くなった人は戻りません。
例え元のさやかの意識が戻ったとしても、元には戻らないのです。
戻った意識は、さやか自身に、そして杏子にも更なる絶望を与えるだけだと思うのです。
もうそんなのはいりません。

でも、くやしいです。

頭の中では、さやかにちょっかいを出す杏子が笑ってます。
そんな光景が見たかったです。

ただ、くやしいです。

キュゥべえは、69億人もいる中の1人が死んだことを気にする人間のことが
わからないと言っていましたが、
その気持ちがなければ魔法少女にはなれないんだよ。
お前が欲しがっているエネルギーの正体はそこにあるんだよ。
ちくしょー。

【ネタバレ】杏子とさやか2011/03/08 06:35:34

前回のエントリで、
「さやかは、最後まで自分を取り戻すことがありませんでした。」
と書きましたが、ネット上でいろいろ見ていると
そうではないという意見があり、納得してしまった。

確かに、青い世界に反転してからは一度も攻撃をしていませんし、
眼らしきものに杏子の姿が写っていたのもわかっていました。
・・・・が、それが私服姿だとは思ってもいなかった。
そうか、さやかは杏子のことを思い出せたんだね。

だけど、もう戻れない。杏子だってわかってる。

ひとりぼっちは寂しいもんな

そうだよ。ずっと一人ぼっちだった杏子だから言えるんだよ。
杏子だって、寂しかったんだ。

思えば、さやかと杏子は一見正反対に見えますが、
魔法少女になる理由を自分以外に持っていた二人は
実際のところは似ているのでしょう。
少なくとも、杏子はそう感じていたし、杏子を受け入れたさやかも、
多少なりとも似ているところを感じたのでしょう。

「悪いね、手間かけさせて・・・」
「あたしって、ほんとバカ」
この言葉には続きがあったのかもしれません。

・・・・こんなにも心配してくれる、自分によく似た友達がいたのにさ・・・・

【ネタバレ】まどか☆マギカ10話 ほむらは後悔をしているか?2011/03/21 05:00:45

やはり予想通りループしていたほむら視点でのネタバレ回。

まず、本当のほむらは、これまでまどかや僕らが見てきた
ほむらとはまったく違いました。
自分に自身のない、気弱で病弱な眼鏡っ娘でした。

・1週目「部外者だったほむら」
彼女は魔法少女ではなく、魔法少女の正体を知ってる友人でしかありませんでした。
一方まどかは、これぞ主人公というような明るく元気な女の子です。
(声の調子まで現在と違いますね。最初違和感を感じたほど。)

そしてほむらは、魔法少女の死。親友の死を迎え、キュゥべえと契約します。
「鹿目さんとの出会いをやり直したい」と。
「彼女に守られるんじゃなくて、彼女を守る私になりたい」と。

キュゥべえ視点では、まどかが魔女になっておらず、欲しかったエネルギーは手に入れられなかったということになります。
(だからこそ、ほむらに目をつけたのでしょう。)


・2週目「真実を見せ付けられたほむら」
魔法少女としてまどかの隣に立てるようになったほむらは幸せそうに見えます。
まどかのためなら、部屋で爆弾調合するくらいお茶の子さいさいです。

しかし、ワルプルギスの夜を倒したところで、まどかのソウルジェムは限界を迎え、
最悪の魔女と化す。
そうして、ほむらだけは魔法少女と魔女の仕組みに気づいてしまったのです。

あ、あと個人的というかみんなそうだと思うけど、セーラー服魔女は気になりすぎるね!


・3週目「まどかに後を託されたほむら」
魔法少女さやか、杏子も登場。
まどかがちょっと今の性格に近づいてくるのはここからでしょうか。

真実を知ったほむらは、そのことをみんなに説明するが、だれも信じない。
それどころか、この時点でもさやかはほむらに対して攻撃的です。
近接攻撃が得意なさやかに文句を言われ、渋々銃を調達するほむら。
そのさやかが魔女化する。
魔女少女と魔女の関係を見せ付けられて、暴走するマミさんとそれを止めたまどか。
誰よりも魔法少女然としたマミさん。
ある意味、魔法少女であることが生きるすべてだったのかもしれません。

ワルプルギスの夜を倒すと、まどかはほむらに後を託し、
魔女になりたくないというまどかの望みを叶えるほむら。


・4週目「救えなかったほむら」
もう誰にも頼らない。
眼鏡を外し、髪を下ろし、そう決意したほむら。
他の魔法少女は登場しません。させません。

ほむらの変化と共に、まどかの性格も大きく変化します。
(今現在のまどかと同じ性格になっているように見えます。)
そして私はここで Fate/Stay night の
「喜べ少年、お前の願いはようやく叶う」
という言峰のセリフを思い出してしまった。
そうです。奇しくも、まどかの性格を変えることで
ほむらの「まどかを守る立場になりたい」という願いは叶ったのです。

しかし、彼女の決意もむなしく、まどかは最強の魔法少女化→最悪の魔女化、
キュゥべえ大勝利という最悪のパターンになってしまう。



やり直す度に悪化する状況。
そうして出来上がった5週目のほむら(現在のほむら)は
まどかを救うことを最優先に動いている。
その瞳を絶望の色に染めながら、まどかだけはと足掻いている。
他を犠牲にしてもまどかを守れればそれでいいと、そう思っている。
でもそれじゃだめなんだ。まどかはそんなことを望んだかい?

ほむらは失敗を繰り返すことで、どんどん周りから、
それこそまどかからも隔絶していった。
例えば、シュタインズ・ゲートのオカリンにおける紅莉栖のような
自分の話を理解してくれる人がいれば違かったでしょう。
しかし、まどか以外に友達もいないほむらにとって、
そのような存在は居らず、一人で抱え込むしかなかったのでしょう。

果たして、そんな彼女に救いはあるのか。
彼女のもっとも大切にしているまどかに救いはあるのか。
あって欲しいと願うことしかできません。

それはそうと、白々しく最後に幸せそうな OP 流すなんて
新房監督はホント、いい性格してますね。ちくしょうめ。

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3/23
ほむらは後悔をしているか?というタイトルだったのに、
そのことに一切触れていなかったので追記。

後悔なんて、あるわけない。

とは言えないでしょう。

自分を変えようだなんて思わないで。

1話でまどかに浴びせたその言葉は、自分にも向けられたものだったのでしょう。
だって、自分の憧れであったまどかを殺さなくちゃいけなかったんだぜ?
そう、元々は憧れの対称だったんですよね。
それがループを繰り返すうちに親友となり、今は・・・なんなんだろう?
ほむらが一方的に想ってるだけで、少なくともまどかは親友とまでは思っていない。
それでもいいと言い聞かせつつ、8話で見せた素顔。
3週目で見せた自暴自棄っぽい弱音。
ほむらは元々魔女に襲われやすい弱い子。
無理してるに決まってるじゃん。
まどかのために言いたいことすべてを飲み込んでるんだよ。
まだ終わってない。後悔にしたくない。
その思いでがんばっているほむほむマジかわいい。